「いい靴は、履く人を素敵な場所に連れて行ってくれる」
という言葉があります。イタリアの諺のようです。
靴販売員として「だから足に合う靴を履きましょう!」とも言えるし、おしゃれを楽しみたい1人の女性として「だからこの靴を買いたい!」とも思うのです。
ただ「足が小さくて履きたい靴も諦めている」という状態だった私に、この言葉は少し苦かったのです。
「私にとっていい靴ってどこ。そもそもサイズがない。売ってない、誰も作ってくれない。私は素敵な場所に行けない」
こんな気持ちでした。ないないづくしでどんどん捻くれていました(笑)
でもないない言い続けて靴が出てくるわけでもないし…一念発起して靴教室でパンプスを1足作ってから、流れが変わりました。(サムネイル写真のパンプス。リボン着脱可)
「パンプスなら、このスカート買ってもいいな!このブラウスを合わせたらもっといい!このバッグとも合う!髪を伸ばして巻いてもいい!キラキラのアイシャドウ買っちゃお!このネックレスもいい!」
という調子で、どんどんおしゃれ欲を満たしました。(むしろ22歳ごろからこれを我慢して、諦めようとして苦しんでいたことが可哀想になる)
それから
「綺麗なお店で食事会…このパンプスで、この服で行ける!」
と安心して出かけられるようになりました。
そして、靴学校に通うことを決め、受験の日もこのパンプスを履きました。面接で何を履けばいいか悩む必要がありませんでした。
コンペの授賞式も、再就職のための面接も、このパンプスを履いて行きました。
紛れもなく、このパンプスは私を素敵な場所に連れて行ってくれた「いい靴」です。
そして、ここまで歩いてきたのは、この足。私を苦しめたかもしれないけれど、ここまで歩いてくれたのはこの小さな足。
これからも素敵な場所に行くために、今日まで歩いてきてくれたこの足にぴったり合ういい靴を。探しても見つからないので、作ることにしたのです。